除染後の汚染水対策に活躍期待 移動式処理装置を開発

2012年6月4日

東京工業大学原子炉工学研究所はこのほど、埼玉県内のNPO法人「再生舎」と共同で、原子力事故に対する除染活動で発生する放射性汚染水の処理を行う移動式プラントを開発し、報道関係者に公開した。同様の処理を行う定置型プラントが、国の「除染技術実証試験事業」で既に開発、実証試験が行われており、検出下限値の10ベクレル/リットル以下までに浄化できる性能が確認済み。実用化すれば、今後、本格化する除染作業で生じた処理水による下流域汚染の防止への活躍が期待できそうだ。


このプラントは、実証試験中より、多方面から大変注目されており、特に、福島県内の原子力事故被災家屋等の洗浄汚染水処理の方法や実施可能性に関する要望も多く、改良に向けた検討が進められてきた。このほど、南相馬市からの検討依頼を契機に開発された新装置は、既に効果が実証された定置型プラントを基礎とする「RPM―2AP」と「RPM―06AP」で、いずれもトラックに積載され、巡回での汚染水処理が可能。


<後略>


移動式放射性汚染水処理システム「RPM−06AP」による

デモンストレーションの模様。(於、東京工業大学・大岡山キャンパス)

除染後の汚染水対策に活躍期待 移動式処理装置を開発