福一事故と福島県のいま 2011.3.11事故から2年 懸命の事故修復と安全確保への決意新たに

2013年3月13日

技術先進国の日本で起きた東京電力・福島第一原子力発電所事故――。世界的な原子力ルネッサンスの潮流に乗って、今後、原子力輸出への道も切り開こうとしていた矢先の出来事だった。地震・津波の自然災害の驚異は、物づくり日本の夢を打ち砕き、そこから再び立ち上がる試練を、原子力関係者のみならず、国民全体に課している。原子力発電は無資源国・日本にとって、技術でエネルギーを生み出す夢の準国産エネルギーだった。石油ショックを乗り越え、全国に広がった公害を克服し、地球温暖化対策の切り札でもあった。国内の発電電力量の約3分の1、1次エネルギーの12%を供給した実績を持つ原子力発電の役割を、今後、どこまで他のエネルギー源が代替することが可能なのか課題も多い中で、事故から2年たった今でも約15.4万人が県内外に避難している福島のいまを伝える。

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