2026年度 定時社員総会 三村会長挨拶

日時:2026年6月12日(金)15:00~
場所:日本工業俱楽部3階 大ホール

日本原子力産業協会会長の三村でございます。 

本日はご多用のところ、「2026年度定時社員総会」にご出席いただき、誠にありがとうございます。総会の開会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。 

現下の中東情勢の緊迫化をはじめ、国際的な地政学的リスクが高まる中、わが国では、現在、15基、約1,460万kWの原子力発電所が、安定的に運転し、電力供給をしっかりと支えています。この事実は誇るべきことです。 

昨年、第7次エネルギー基本計画で明記されたとおり、原子力の「最大限活用」の実現は喫緊の課題であり、当協会の事業目的でもあります。とりわけ残る18基の早期再稼働と新規建設は、一刻も早く実現しなければいけないものです。そのための不断の努力と準備が、今、求められており、この観点から、本日は4点申し上げます。 

1点目は、事業予見性の向上にかかる事業環境整備です。電力需要の急増が見込まれる中、準国産で経済性のある脱炭素電源の確保が、今後の日本の安全保障と産業競争力を左右します。政府におかれては、早期再稼働の必要性、新規建設でのリードタイムを踏まえ、資金調達や投資回収をはじめとする事業環境の整備を迅速に行っていただく必要があります。 

2点目は、サプライチェーンの維持・強化と人材育成です。国内での新規建設が、現実のものとして見えつつある中、安全で高品質なプラントをオンタイム・オンバジェットで実現するためには、国内に健全で強靭なサプライチェーンを維持し、優秀な人材を確保し育成していく必要があります。 

先般、開かれた総合資源エネルギー調査会の原子力小委員会で、「今後の原子力政策の方向性と行動指針」の改定案として、2040年代までに最大5基、50年代までに最大14基の原子力発電所を建て替える目標案が示されました。これらの計画が早期に決定されることを強く期待いたします。 

なお、先般合意された日米間の戦略的投資プロジェクトのリストには、複数の原子力プロジェクトが記載されており、わが国の高品質な製品の輸出を拡大する好機であるとともに、サプライチェーンや人材課題への好影響が期待されるところです。 

3点目は、最終処分を含めたバックエンドについてです。原子燃料サイクルの要、六ヶ所再処理工場やMOX燃料工場の竣工は、わが国が長く待ち望んできたものです。現場の皆様には、安全を第一に着実に進めていただくとともに、産業界は総力を結集して支援していくべきものと考えます。  

また、高レベル放射性廃棄物の最終処分については、北海道の寿都町・神恵内村および佐賀県の玄海町に加えて、3月、東京都の小笠原村南鳥島での文献調査実施について、初めて国が主体的に申し入れを行いました。これは画期的であり大きな意義があると考えています。当協会も様々な理解活動を通じて、国民理解の促進に努めたいと思います。 

最後は、福島復興への取組みです。4月の原産年次大会では、たくさんの高校生・高専生・大学生が参加、登壇されました。「廃炉は失敗の後始末ではなく、未来への責任をどう果たすかという挑戦だ」とする若い世代からの言葉に、新鮮な感動を得ました。私たちは、これからも福島とともにあり続け、地域の復興に貢献してまいりたいと思います。 

さて、私たち産業界は、将来にわたって原子力を最大限活用していくため、不断の安全性向上に努め、一丸となって課題に立ち向い、明るい未来を実現してゆかなければなりません。 

皆様の引き続きのご支援・ご協力をお願い申し上げ、私からのご挨拶とさせていただきます。本日はお集まりいただき、誠にありがとうございました。 

以 上 

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