第48回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会における増井理事長発言内容
一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 増井 秀企
2026年3月31日開催の第48回原子力小委員会において、増井理事長より専門委員として以下の発言を行いました。
3点申し上げます。
1点目は、人材育成司令塔機能の創出という話です。
原子力人材育成・強化に係る協議会の中では、既存の原子力人材育成ネットワークに、この司令塔機能を担わせてはどうかとの結論になっていまして、私も賛成です。この人材育成ネットワークは、2010年に設立されておりまして、産官学の84の組織が加盟をしております。私は、運営委員長をさせていただいています。人材育成は、原子力の最大限活用を進めていく上での最大の課題の一つであると認識をしております。現在、この司令塔機能の創出に向けて、産官学に加えまして、規制にも参加いただき、代表者でコアチームを組成いたしました。機能の具体化に向けて、制度設計や必要な仕組みについて、今後議論を進めてまいります。この観点から今回、人材について柱の一部として格上げして位置づけられたことを、非常に適切な変更と受け止めております。
2点目は、次世代革新炉の建て替えに関する手続きです。
原子力発電所の建設に当たりましては、立地調整、環境影響評価、公開ヒアリング、重要電源開発地点指定、原子炉設置変更許可申請及び以降の手続きという各段階がございました。今後の建て替えに関して規制の予見性の確保の観点から、原子力規制委員会とATENAの意見交換が進展していることは大変有意義であると思っております。
一方で、設置変更許可申請より前のプロセスについては、不明確な点があるのではないかと感じております。例えば、公開ヒアリングの要否や運用などであります。また、福島第一原子力発電所事故以前に、一定程度手続きが進んでいた案件の取り扱いについて、明確な整理が必要だと思います。今後は、プロセス全体の明確化とともに、既に実施された検討が合理的に活用されるような制度整備をお願いしたいと思います。
3点目は、高レベル放射性廃棄物の処分です。
今月、国が東京都小笠原村に対して文献調査の実施の申し入れを行ったことは、画期的な出来事であると受け止めております。自発的な応募については、自治体側の負担が大きいという意見もございました。そうした中で、国が主体的に関与する姿勢を明確に示したことは、処分地選定プロセスを前進する上でも大きな意義があると考えます。今後は、本件を契機として、高レベル放射性廃棄物処分に関する議論が国民全体の課題として全国的に広がっていくことを期待しております。原産協会としても、情報提供や出前講座を通じて積極的に協力をしてまいります。
以上
<参考>
第48回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会(METI/経済産業省)
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