次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ 長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案) 長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)についてのパブリックコメントへの意見提出(パブコメ)および「電力広域的運営推進機関 容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)及び長期脱炭素電源オークション 容量確保契約約款に関する意見募集」に対する当協会の意見
2026年7月17日、経済産業省資源エネルギー庁は「次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ 長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案) 長期脱炭素電源オークションガイドライン(案) についてのパブリックコメント」を開始しました。
また、2026年7月21日、電力広域的運営推進機関は、「容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)及び長期脱炭素電源オークション 容量確保契約約款に関する意見募集」を開始しました。
本日、当協会は別紙の通り意見を提出しました。
以上
e-Gov パブリック・コメント
「次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ 長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案) 長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)」
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620226020&Mode=0
電力広域的運営推進機関
「容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)及び長期脱炭素電源オークション 容量確保契約約款に関する意見募集」
https://www.occto.or.jp/iken/000606.html
別紙
「次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ 長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案) 長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)」および「電力広域的運営推進機関 容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)及び長期脱炭素電源オークション 容量確保契約約款に関する意見募集」に対する当協会の意見
当協会は、革新軽水炉による建て替えにおける投資回収の予見性向上の観点から、以下の通り意見を提出しました。
1. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、制度適用期間の在り方の検討
既設原子力の安全対策工事および既に新設が進んでいる原子力発電の上限価格を引き上げ、それに合わせて制度適用期間の上限を30年に短縮する今回の改定を支持する。
その上で、次回以降の改定議論においては、革新軽水炉の建て替え案件に関して、建設実績がないことをふまえ、柔軟な制度適用期間を検討していただきたい。
2. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、上限価格の見直し
原子力の上限価格を、193,810円/kW/年へ引き上げる方針に賛同する。その上で、革新軽水炉にはまだ建設実績がなく、今後の技術動向や開発コストとの乖離が生じることもありうるため、上限価格の見直しを引き続き検討していただきたい。
3. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、事業者に帰責性がない費用増加が発生した場合の制度措置の検討
事業者に帰責性がない費用増加*が発生した場合に発動される制度的対応における適用上限(当初見積もりの1.5倍まで)及び事業者負担(当初見積もりの1.1倍を超過する費用の10%)については、事業リスクの予見性向上の観点から、今後の開発コストの動向も踏まえ、必要に応じた見直しを検討していただきたい。
*法令に基づく規制・審査、行政指導への対応に伴い、事業者にとって他律的に発生する費用であり、発電事業者があらかじめ見積もることが困難であった費用
4. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、供給力提供開始期限の見直し検討
導入リードタイムの長い革新軽水炉の建て替えでは、応札時から運転開始までの間に種々の事情変更が発生する蓋然性が高いことから、供給力提供開始期限の5年前までの申告を条件に、同期限の合理的な範囲での延長の検討をお願いしたい。
以上
本件お問い合わせ先
一般社団法人日本原子力産業協会 企画部
TEL:03-6256-9316(直通)
E-Mail:message@jaif.or.jp
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<パブリックコメントへの提出意見及び理由>
「次世代電力・ガス事業基盤構築小委員会 電力安定供給ワーキンググループ 長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案) 長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)」「電力広域的運営推進機関 容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)及び長期脱炭素電源オークション 容量確保契約約款に関する意見募集」に対する当協会の意見
1. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、制度適用期間の在り方の検討
該当箇所
長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案)P17
容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)(案) 第3章 募集概要 P10
意見
既設原子力の安全対策工事および既に新設が進んでいる原子力発電の上限価格を引き上げ、それに合わせて制度適用期間の上限を30年に短縮する今回の改定を支持する。 その上で、次回以降の改定議論においては、革新軽水炉の建て替え案件に関して、建設実績がないことをふまえ、柔軟な制度適用期間を検討していただきたい。
理由
- 原子力発電は巨額の初期投資(固定費)を要するため、適用期間が短縮されると1年あたりの容量確保契約金額(受取額)が大きくなる。その結果、リクワイアメント(供給力提供義務)を満たせずペナルティを受けた際の単年度の減収額が大きく、投資回収の予見性が低下する。
2. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、上限価格の見直し
該当箇所
長期脱炭素電源オークションの第4回募集に向けて(案)P24~、P30
容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)(案)第3章 募集概要 P18
意見
原子力の上限価格を、193,810円/kW/年へ引き上げる方針に賛同する。その上で、革新軽水炉にはまだ建設実績がなく、今後の技術動向や開発コストとの乖離が生じることもありうるため、上限価格の見直しを引き続き検討していただきたい。
理由
- 上限価格の諸元は、過去の運転開始した発電所(サンプルプラント、4基)の最新のデータと関連事業者へのヒアリングを基に作成されている。デフレーター補正だけでは足元の建設費高騰を反映しきれないと考えられ、今般の引き上げ方向は妥当である。
- 一方で、革新軽水炉は新技術の採用により、従来の想定とはコスト構造が大きく異なる可能性がある。事業者が予見性を持って巨額の投資判断を決断できるよう、開発コストに即した継続的な見直しが必要である。
3. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、事業者に帰責性がない費用増加が発生した場合の制度措置の検討
該当箇所
長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)P9、P16
容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)(案)第7章 契約条件 P41
容量市場 長期脱炭素電源オークション容量確保契約約款(案)別紙2 事後的な費用増加に伴う契約単価の算定方法P6、P37~40
意見
事業者に帰責性がない費用増加*が発生した場合に発動される制度的対応における適用上限(当初見積もりの1.5倍まで)及び事業者負担(当初見積もりの1.1倍を超過する費用の10%)については、事業リスクの予見性向上の観点から、今後の開発コストの動向も踏まえ、必要に応じた見直しを検討していただきたい。
理由
- 本制度的対応の対象は「事業者に帰責性がない他律的な費用」に限定されており、かつ事業者が増加分の1割を自己負担するため、需要家負担を抑制するモラルハザード対策としては機能を果たしていると考える。一方で、革新軽水炉のように長期かつ巨額の投資を要する案件では、事後的な費用増加が1.5倍という一律の上限を超過する可能性も否定できない。需要家負担の抑制と、確実な電源投資(安定供給の確保)を両立させるため、実際のプロジェクトの進捗や開発コストの動向を踏まえつつ、上限設定のあり方について継続的な検討をお願いしたい。
4. 革新軽水炉の建て替え案件を対象とした、供給力提供開始期限の見直し検討
該当箇所
長期脱炭素電源オークションガイドライン(案)P8
容量市場 長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度:2026年度)(案)第7章 契約条件 P43
容量市場 長期脱炭素電源オークション容量確保契約約款(案)第3章 権利及び義務 P11~13
意見
導入リードタイムの長い革新軽水炉の建て替えでは、応札時から運転開始までの間に種々の事情変更が発生する蓋然性が高いことから、供給力提供開始期限の5年前までの申告を条件に、同期限の合理的な範囲での延長の検討をお願いしたい。
理由
- 導入リードタイムの長い電源の原子力では入札段階で決定した運転開始時期には不確実性があるこのため建設準備ならびに建設工事を計画的かつ安全に進めるため、帰責性にかかわらず当初の運転開始の5年前までに事業者が申請することにより、運転開始期限を超えて運転開始が遅延しても、ペナルティの対象とせず、見直しができることが望ましいと考える。
- 今般の制度見直しにおいて、LNG専焼火力の供給力提供開始期限が、プラントメーカーのリソース逼迫といった実態を踏まえて延長されたことについては、適切な措置であると受け止めている。原子力のような極めて導入リードタイムが長い電源においては、長期間にわたるサプライチェーンの制約や外部環境の変化等、予見困難な事情変更が発生するリスクが高い。火力発電において実態に即した期限の見直しが行われたことと同様に、長リードタイム電源についても将来の不確実性に柔軟に対応できるよう、合理的な範囲での期限延長の仕組みについて、今後の制度検討の課題としていただきたい。
- また、原子力発電の新規建設には、サプライチェーンの維持・強化ならびにそれを支える人材確保と育成が必須である。厳しいペナルティの回避を理由に事業の意思決定が遅れた場合には、サプライチェーンや人材などにネガティブな影響が産業大に及ぶ恐れがあるため、早期に民間事業者が投資意思決定しやすい制度となるよう、今後の検討をお願いしたい。
以上
お問い合わせ先:企画部 TEL:03-6256-9316(直通)