第12回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 革新炉ワーキンググループにおける大野専門委員発言内容
一般社団法人日本原子力産業協会
2026年2月26日開催の第12回革新炉ワーキンググループにおいて、当協会大野課長より専門委員として以下の発言を行いました。
原案につきまして、産業界の声をしっかり受け止めていただいたものと歓迎しております。そのうえで、私からは、本日ご提示いただきました次世代革新炉開発ロードマップ案について、4点申し上げます。
まず、投資決定できる制度について、革新軽水炉の事業環境整備では、政府の信用力を活用した融資に加え、投資回収の十分な予見性を確保する制度の確立、他律的要因によるリスクが合理的に吸収されるルール設定などが事業者の投資決定に先立って必要と思っております。また、小型軽水炉についてもフリートで導入される場合などについては、原子力特有の事業リスクは革新軽水炉と同じあることから、同様の融資や投資回収の制度の導入が必要かと思っております。さらに、民間の創意工夫を活かした多様な資金調達の選択肢のために、原賠制度の総合的な検討も必要と考えます。これら事業環境整備は、プラント導入時期から逆算した適切な時期に完了する必要があると思っております。
2点目は、小型軽水炉の規制の在り方について、海外では社会実装段階にある小型軽水炉ですが、国内での事業化に関しては、PAZやUPZを含む規制の在り方など新技術に対する規制の予見性は十分ではありません。社会実装を推進するためには、事業主体が明確になっていない今の段階からでも規制の在り方の検討を進める何らかの枠組みが必要と考えております。
3点目は、フュージョンエネルギーのビジネスリスクについて、フュージョンエネルギーの社会実装に向けたロードマップに「事業者が出現」との記載がありますが、フュージョンエネルギーのような革新技術による事業には極めて大きなビジネスリスクを伴うため、自由化された電力市場においては、「産業政策」の観点からの政策措置の検討が先行するものと考えております。
最後は、サプライチェーン・人材については、10月1日の原子力小委員会で7割近くの企業が原子力人材の獲得に苦戦している状況との日本電機工業会様からの指摘もありました。中小企業の多いサプライチェーンの人材確保の問題につきましても再度お願いしたいと思います。
以上
<参考>
第12回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 革新炉ワーキンググループ
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