第31回 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会原子力科学技術委員会 核不拡散・核セキュリティ作業部会における上田委員発言内容

2026年5月26日

一般社団法人日本原子力産業協会

(1)  核不拡散・核セキュリティに関する最近の取組等について

世界的に原子力の利用が進む中、NPT体制の維持・強化は不可欠です。先般のNPT再検討会議の不調は残念です。わが国においても、最大限活用を目標にかかげており、NPTの意義や核セキュリティの重要性を国民特に次世代層に分かりやすく伝えていく必要があります。若者は社会貢献や国際平和への関心が高く、こうしたテーマは原子力分野への関心喚起にもつながる大きな可能性を持っています。その点で、ISCNが最近行われた科学系YouTuberとのコラボ動画のような、柔軟で身近なツールを用いたアプローチは若年層への発信として非常に有効です。ぜひ、今回のNPTのような複雑な国際動向の発信にもこうした広報手法を活用し、若者を原子力産業へ惹きつける戦略的な情報発信の強化を期待します。

(2)原子力人材育成の取組について(現行ANECの取組紹介及びポストANECに向けた検討の方向性)

資料2に示された「他分野の学生等に対する教育機会の提供(すそ野拡大)」に賛同します。4月の当協会年次大会では、学生から「手厚い支援は就職への圧力を感じ、敷居が高い」との声もありました。ポストANECでは、進路に直結させない気軽な体験型プログラム等、入り口のハードルを下げる視点・工夫も重要だと思います。

(3)核セキュリティにおける人材育成関係の取組について

現在、発電所では、将来の人材不足の対策として、AIなど新技術を活用した効率化が検討されています。一方で、資料1のIAEA会議報告でも指摘されように、AI活用にはブラックボックス問題等の課題があり、最終判断は人間が担うべきとされています。現場の効率化とセキュリティを両立するためには、最新技術のリスクを理解し、適切に運用できる高度な核セキュリティ人材の育成が不可欠です。加えて、産業界からは保障措置分野の人材も不足しているとの声も聴くことがあります。ISCNにおかれましては、最新技術動向を踏まえ実践的な人材育成や、国内の保障措置分野の教育支援強化をお願いできればと思います。

以上

<参考>

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm

印刷ページはこちら

お問い合わせ先:企画部 TEL:03-6256-9316(直通)