UAE:バラカ2号機の原子炉容器が設置完了

2015年6月19日

 アラブ首長国連邦(UAE)の国営通信WAMによると、アブダビ首長国西部のバラカ原子力発電所建設サイトで6月17日に2号機の原子炉容器(RV)設置が完了した。同サイトでは昨年5月に1号機のRV設置を終えており、1、2号機の建設工事進捗率はそれぞれ、73%と50%に到達。担当企業である首長国原子力会社(ENEC)はすでに今年3月、両炉の2017年と2018年の営業運転開始に向けて、連邦原子力規制庁(FANR)に運転許可申請書(OLA)を提出済みとなっている。

 同日に行われたRV設置式典には関係閣僚やENEC幹部などが出席した。アブダビ西部地域首長代理のシャイフ・ハムダーン殿下は設置前のRV底部に名前を書き込んだ上で、「UAEの原子力平和利用計画における新たな節目に立ち会えたことを誇りに思う」とコメント。安全でクリーンかつ信頼性のある原子力発電はUAE、特にその西部地域の将来に重要な役割を果たすとし、同地域における経済的、社会的ニーズを全面的に満たし、その急速な発展を支えるとした。また、原子力がもたらす具体的恩恵として高付加価値の雇用や洗練された新たな産業部門の創出などを指摘した。

 バラカ建設サイトでは出力140万kWの韓国製・改良型PWR「APR1400」を4基建設予定で、3号機は昨年9月に着工。4号機の本格工事も今年中に始まるとみられている。