インド:70万kW級加圧重水炉用の蒸気発生器(SG)を初めて国産

2015年7月8日

 インドの大手重電メーカーであるラーソン&トゥブロ(L&T)社は7月3日、70万kW級加圧重水炉(PHWR)用の蒸気発生器(SG)をインドで初めて製造することに成功したと発表した。インド原子力発電公社(NPCIL)がグジャラート州のカクラパー原子力発電所で建設中の3号機用に製造したもので、重要機器の国内生産構想を進める同社にとって重要な節目となると強調。最初の1台は6月16日に建設サイトに到着、2台目は4日付けで現地に向けて出荷するとしている。

 インドで現在稼働中の原子力発電所は21基あるが、このうち18基までがカナダ原子力公社製CANDU炉を含むPHWR。これらの出力は最大でも50万kW級で、カクラパー・サイトで建設中の3、4号機は同国初の70万kW級PHWRとなる。特殊合金入りのスチール製で重さ215トンのSGは、同社とNPCILの合弁事業体であるL&Tスペシャル・スチール&ヘビー・フォージング(LTSSHF)社がハジラの統合施設で大型鍛造物の要件に基づいて製造したが、鉄ニッケル・クロム系合金製のU字管については、L&T社と国営ニュークリア・フュエル・コンプレックス(NFC)社が共同製造した。