カザフ:天然ウランの北米向け輸送で中国と協力契約

2015年9月4日

北京で行われたCNNCとカザトムプロム一行との協議©CNNC

北京で行われたCNNCとカザトムプロム一行との協議
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 カザフスタン国営の原子力企業カザトムプロムは9月1日、天然ウラン精鉱を中国に一時的に保管し、北米に向けて輸送するサービスを中国から得るための契約を同国原子能工業公司(CNEIC)と締結した。カザフのウラン製品を米国とカナダの西海岸にある港に向けて輸送する際、中国領内を通過することを可能にするもので、カザフ側では世界市場への製品供給ルート多様化に役立つと評価している。

 同協定はカザフのN・ナザルバエフ大統領による中国公式訪問を機に結ばれた。CNEICは中国核工業集団公司(CNNC)直属の燃料サイクル製品の国際貿易企業で、ウラン生産量で世界有数のカザトムプロムと中国国内で稼働する原子炉の約半数を所有するCNNCは、すでに8年前から戦略的な協力関係にある。大統領の中国滞在期間中にこれら両社の首脳も、原子力平和利用分野で双方が恩恵を得るための協力強化で様々な課題に関する協議を行った。