米ニュースケール社:独自開発中のSMRで英国原子力市場に参入へ

2015年10月8日

 米国で独自の小型モジュール炉(SMR)を開発中のニュースケール社は10月5日、英国の原子力市場に同社製SMRで参入することを目指すと発表した。英国での事業見通しについてまとめた最初の出版物の中で、「2035年までに4,000億ポンド(約73兆円)相当への成長が見込まれる世界のSMR市場において、英国の原子力産業は早くから中心的役割を担うことになる」と指摘。同社は米国ではすでに、2023年後半にもアイダホにSMR初号機を建設するべく作業を進めていることから、世界で最も魅力的な原子力市場の1つである英国でもSMRで事業チャンスを獲得し、同国に低炭素な電力を提供していきたいとの抱負を明らかにした。

 先進的なSMR開発企業の1つであるニュースケール社は、米エネルギー省(DOE)が6年計画で実施している総投資額9億ドルという官民折半のSMR商業化支援プログラムの対象企業に選定されたほか、大手エンジニアリング・資材調達・建設(EPC)契約企業のフルアー社からは3,000万ドル以上の投資を得ている。同社のSMRは固有の安全性を有する出力5万kWの小型一体型PWRで、工場で予め組み立てた後、サイトまで陸路や海路での輸送が可能。最大で12基連結することにより、出力も54万kWまで拡大することができる。同社は来年、SMRの設計認証(DC)審査を米原子力規制委員会(NRC)に申請予定で、2020年代初頭にも認証受領を見込んでいる。

 H.ホプキンズ会長兼CEOは、「米国での進展状況は別として、英国市場における当社のプレゼンスは急速に高まっている」と指摘。政府との緊密な協働に加え、英国の原子力研究機能を結集した先進機器製造研究センター(AMRC)や国立原子力研究所(NNL)といった主要機関と連携関係を構築中であり、潜在的なパートナー企業との協議も進めているとした。また、英国で同社の技術を開発することにより、英国の原子力サプライ・チェーンには雇用と利益の創出など、大きな事業チャンスがもたらされると強調している。