仏アレバ社:4つの労組と自主退職ベースのリストラ協定を締結

2015年10月21日

 フランスのアレバ社は10月19日、国内従業員の75%以上が参加する4つの労働組合と、自主的な退職を基本とするリストラ協定を結んだと発表した。昨年に48億ユーロ(約6,500億円)もの純損失を計上した同社は今年5月、財政再建計画の一部として国内の従業員数を2017年までの2年間で3,000~4,000人、世界全体で5,000~6,000人削減し、10億ユーロ(約1,400億円)の人件費節約につなげる方針を公表。7月初頭から9月末まで、これら労組と管理雇用条件について国レベルで交渉を重ねた結果、今回の協定を調印したと説明している。

 交渉において同社はまず、自主退職の支援メカニズムと会社側が財政負担する早期退職パッケージを明確化。退職や内部異動を希望する申請者を個別にサポートするための原資も明らかにした。その上で、2017年10月までの同計画期間を通じて、自主的な退職希望者のみで従業員数を削減すること、6つの子会社間で公平に同協定を適用すること、満額の年金受給権を保証するなど社会的な責任を全うする、--に基づいて進めると決定。人事担当の上級副社長は、今回の協定が自主的に離職する従業員への支援保証と、会社内の異動プログラム強化を目的としている点を強調した。