韓国政府:中低レベル廃棄物処分場で第2フェーズ施設の建設承認

2016年7月27日

第2フェーズ処分施設(=右側)の完成予想図©KORAD

第2フェーズ処分施設(=右側)の完成予想図©KORAD

 韓国における放射性廃棄物管理処分の実施機関である原子力環境公団(KORAD)は7月26日、慶尚北道の慶州市にある月城・中低レベル放射性廃棄物処分センター(WLDC)について、第2フェーズの処分施設建設計画に対する承認を産業通商資源部から取得したと発表した。総事業費2,731億ウォン(約253億円)を投じて、2019年までに新たに12万5,000本のドラム缶が埋設可能な浅地層処分施設を建設する計画。WLDCでは最終的に、処分容量を80万本規模まで拡大することを目指している。

 KORADによると、産業通商資源部は同日、電源開発促進法に基づいて国土交通部や環境部を含む11の中央政府機関、地元慶州市の自治体などとの協議、および電源開発事業推進委員会の審議を完了し、第2フェーズの処分施設建設に関する事業実施計画を承認したもの。7月中に主設備工事の施工業者を選定した後、サイトの整地など処分施設の基盤工事を開始するが、本格的な建設工事を始めるには原子力安全委員会から建設・運転許可を取得する必要があるとしている。

 WLDCでは、第1フェーズとして地下50m部分に建設した6つの垂直円筒型サイロで10万本のドラム缶埋設が可能である。2007年に本格着工した後、2014年6月に完成。同年12月に安全委員会が使用許可を発給したことに続き、2015年7月に初めて廃棄物を搬入していた。