トルコ:第3原子力発電所の建設に向け中国と議定書締結
![調印式に臨んだトルコ・エネルギー省のアルバイラク大臣(=左)と中国の王毅外相©トルコ政府](https://www.jaif.or.jp/cms_admin/wp-content/uploads/2016/09/çin__g20-328x220.jpg)
調印式に臨んだトルコ・エネルギー省のアルバイラク大臣(=左)と中国の王毅外相©トルコ政府
両国の協力議定書は、トルコのT.R.エルドアン大統領が中国・杭州で開催されていたG20首脳会議に出席し、習近平国家主席と会談したのに合わせて調印された。原子力のほかに再生可能エネルギー、および石炭火力についても協力していくことを確認した。2023年~2030年までの間に、トルコは発電設備を1億2,000万~1億5,000万kWに拡大することを計画中で、このうち約10%にあたる1,000万~1,500万kWを原子力とする考え。現在、3地点で建設するという目標を掲げており、地中海沿岸のアックユで2020年代に120万kW級のロシア型PWR「AES-2006」を4基建設するほか、黒海沿岸のシノップでは三菱重工と伊藤忠商事、仏GDFスエズ社、およびトルコ国営発電会社(EUAS)などで構成される国際企業連合が計画を受注。三菱重工と仏アレバ社の合弁会社ATMEA社が開発した「ATMEA1」(出力112万kWのPWR)を4基、建設することになっている。
第3原子力発電所については、中国の国家核電技術公司(SNPTC)と東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社が2014年、WH社製AP1000技術に基づく原子炉4基を建設する方向でEUASと独占交渉を開始すると発表。建設サイトとしては、ヨーロッパ側のイーネアダなどが候補に挙がっていた。