ウクライナ:運転期間延長手続を終えたザポロジェ2号機が再起動

2016年10月13日

©エネルゴアトム社

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 ウクライナの原子力発電公社であるエネルゴアトム社は10月6日、同国南部に立地するザポロジェ原子力発電所2号機(100万kWのPWR)(=写真)で安全性の改良工事を含む10年間の運転期間延長手続をすべて完了し、再び送電網に接続したと発表した。ロシア型PWR(VVER)の公式運転期間は30年間で、同炉の運転認可は今年2月に失効。エネルゴアトム社は、2号機の運転期間を2026年2月まで延長する手続を進めつつ、燃料交換や保守点検、安全性と信頼性を改善するアップグレードを実施していた。ウクライナの国家原子力規制検査庁(SNRC)はエネルゴアトム社の提示した情報に基づいて同炉の安全性を検証した結果、今年8月に運転期間延長案に関するパブリック・コメントの募集を開始。9月半ば過ぎにこれを終えた後、10月3日付けで延長を承認する判断を下していた。

 なお、エネルゴアトム社は2号機の1年前に運開後30年目を迎えていた同1号機についても、運転期間を2025年12月まで10年延長する申請書を今年5月にSNRCに提出。SNRCによるパブリック・コメントの募集とその後の承認を経て、1号機は9月21日付けで再稼働を果たしている。