バングラデシュでロシア製の導入初号機が本格着工

2017年12月4日

©ロスアトム社

 バングラデシュが長年の悲願としていた原子力発電所導入の初号機が、11月30日に首都ダッカの北西160km、パブナ県のルプールで本格着工した。
 建設工事を請け負ったロシアの原子力総合企業ロスアトム社が同日、明らかにした。バングラデシュ規制当局による4日付けの建設許可発給にともない、同社傘下の建設企業アトムストロイエクスポルト(ASE)社はルプール原子力発電所1号機の原子炉建屋部分に最初のコンクリートを打設(=写真)。120万kWのロシア型PWR(VVER)となる同炉、および同型設計で建設予定の2号機はそれぞれ、2023年と2024年に完成する見通しだ。
 同日に行われた記念式典には、バングラデシュのS.ハシナ首相とロスアトム社のA.リハチョフ総裁が出席。ハシナ首相は、導入初号機が着工したことでバングラデシュ国民の夢が一歩実現に近づいたと述べ、原子力開発利用国の一員となることへの喜びを表明した。ロスアトム社も、原子力開発はバングラデシュ経済にとって有益であるとともに、科学技術の発展を促し、新たな雇用の創出につながると強調した。

 電力不足に悩むバングラデシュでは、パキスタンから独立する以前の1960年代に、早くもルプールで原子力発電所の建設プロジェクト(RNPP)が立ち上がった。しかし、独立戦争や資金調達の失敗等により、同プロジェクトをはじめ、何度か浮上した建設計画はことごとく頓挫している。2003年に同国の原子力委員会は国際原子力機関(IAEA)の勧告により、RNPPのサイト安全性報告書を改定し、入札書類の準備に着手。建設費をBOO(建設・運転・所有)/BOT(建設・運転・移転)方式で手当てする計画を立てていた。

 ロシアは2009年に同国に原子力発電所の建設協力を提案しており、2010年に両国政府は原子力の平和利用に関する2国間協力協定を締結した。2011年11月にASE社が建設計画の主契約者に選定され、2013年1月に両国政府は環境影響調査等の準備作業にロシアから5億ドルを融資することで政府間協定を締結。ASE社は2015年12月、ルプールに第3世代プラスの120万kW級VVER「AES-2006」を2基建設するターンキー・ベースの一括請負契約をバングラデシュ原子力委員会と締結した。
 2基分の総工費は126億5,000万ドルと伝えられており、バングラデシュ内閣は2016年6月、このうち113億8,000万ドルをロシア政府から信用取引の形で受け取るための政府間協定案を承認した模様。ロスアトム社も同年7月25日、翌週の同協定への調印に先立ち、バングラデシュの財務大臣や科学技術大臣を含む代表団が訪ロしたことを明らかにしていた。