米・加州の公益事業委、ディアブロキャニオン原子力発電所の閉鎖計画 承認

2018年1月18日

©PG&E社

 米カリフォルニア(加)州の公益事業委員会(CPUC)は1月11日、サンフランシスコとロサンゼルスの中間部に立地するディアブロキャニオン(DC)原子力発電所の2基(各117万kWのPWR)(=写真)について、現行の運転認可が満了する2024年と2025年で永久閉鎖する計画を承認した。

 同発電所の閉鎖計画は、所有者であるパシフィック・ガス&エレクトリック(PG&E)社が2016年8月、CPUCに正式に提出していた。閉鎖の理由として、電力供給地域における需要の伸び悩みと再生可能エネルギーによる発電コストの低下などを挙げており、今後はDC発電所による発電量を代替するため、エネルギーの効率化や再生エネ、エネルギー貯蔵といった分野に投資していく方針だ。
 加州ではこれまでに合計7基の商業炉が稼働していたが、同発電所を除く5基はすでに2013年までにすべて閉鎖。DC発電所が閉鎖されれば、州内の原子力発電所は全廃されることになる。

 PG&E社は閉鎖計画を提案する際、同社と複数の環境保護団体および労働団体がとりまとめた「DC発電所に関する共同提案」にこれを盛り込んでいた。ここでは、意欲的なクリーン・エネルギー構想を描く加州、およびPG&E社の顧客にとって最良の道筋を推進していくため、地元コミュニティや同社従業員など、閉鎖から影響を受ける関係者の様々な要望を集約。CPUCはこの共同提案に対する裁定として、今回、PG&E社が以下の経費を顧客の電気料金から回収することを、DC発電所の閉鎖計画とともに承認している。すなわち、(1)閉鎖にともなう諸経費2億4,120万ドル、(2)閉鎖日までPG&E社の熟練従業員を雇用する経費2億1,130万ドル、(3)配置転換等にともなう労働者の再教育経費1,130万ドル、(4)DC発電所の運転期間更新申請で発生した経費1,860万ドル--である。

 一方、「地元コミュニティの影響緩和プログラム(CIMP)」として同社が計上した8,500万ドルについては、明確な法的承認がないとして回収を却下。このため同社では、株主資本をCIMP支援に回す可能性が出ている。CPUCはこのほか、DC発電所の発電量代替で必要となる電力の調達に関して、「総合電源供給計画」における手続きによって措置を講じると決定。発電部門からのCO2排出量を削減するため、合理的なエネルギー・ミックスを積極的に検討すると同時に、顧客によるコスト負担も最小限に抑えたいとしている。

 なお、CPUCの決定についてPG&E社は同日、「従業員の雇用維持プログラム」への出資金が当初の決定案より増額されるなど、前向きな措置が講じられたこともあり、「全面的な承認とならなかったことは残念だが、いくつかについては承認が得られ、複雑な問題には思いやりのある配慮がなされた」と、CPUCへの謝意を表明した。今後の措置や方向性については、承認されなかった部分を中心に共同提案のパートナー達らと協議していく考えを明らかにしている。