米DOE長官、2010会計年度予算要求で ユッカ計画を打ち切り

2009年5月18日

 米エネルギー省(DOE)のS.チュー長官は5月7日、2010会計年度(2009年10月?2010年9月)のDOE予算要求額を議会に提示し、ユッカマウンテン処分場計画に関しては昨年から始まった認可手続き経費として1億9680万ドル(32%減)に抑えるなど、B.オバマ政権が正式に同計画を打ち切る判断を下したことを明らかにした。

 放射性廃棄物処分に関する内訳説明文書の中で、DOEは同政権がユッカマウンテンでのさらなる用地取得や輸送、および追加のエンジニアリングなどの予算はすべて削除したことを明記。同計画の担当部署である民事放射性廃棄物管理局(OCRWM)用の予算は放射性廃棄物処分のための代替案開発および、同計画の打ち切りに最低限必要な額であると説明している。

 同政権はまた、使用済み燃料と高レベル廃棄物の管理・究極的な処分という連邦政府の責任を果たすために、代替方策を評価する特命の専門家小委員会を新たにを招集する方針だと強調。この課題を解決するための最良の取り組みについて意味のある議論の場とし、廃棄物処分に関する法定上の枠組み改定の基盤となる勧告を提供することになるとの見解を示した。