トルコのアックユ原子力計画 露が建設・運転に協力

2010年5月20日

トルコ政府は12日、アックユ地方のメルシン近郊に計画している同国初の原子力発電所の建設・運転でロシアとの協力合意文書に調印した。


完成した発電所はひとまず、ロシアの100%出資で設立する企業の保有となり、徐々にトルコ企業およびその他の国を出資者として募集する方式。原子力発電インフラのない新規導入国であるトルコに合わせて全面的な支援を約束するものだが、これまでの方式と異なり、完成後も発電所の運転や運営管理までロシアが責任の一端を担うというやり方で、同国が今後も受注を拡大していくことが予想される。両国の合意文書は今後、双方の議会の承認を待って実施に移される計画だ。


今回の合意はロシアのD.メドベージェフ大統領のトルコ訪問に合わせて調印された17件の両国協力合意文書の1つ。ロシアの総合原子力企業であるロスアトム社の発表によると、ロシアは今後、出力120万kWのAES?2006シリーズのロシア型PWR(VVER)を4基、2016?19年までにアックユで建設するが、総工費の200億ドルはすべてロシア側が負担する。


トルコのエルドアン首相(=右)とメドベージェフ露大統領(©トルコ首相府)

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