駐日トルコ大使が記者会見 シノップ交渉 原子力計画断念せず

2011年6月10日

4月に日本に着任したばかりのA.ビルギチ駐日トルコ大使(=写真)は5月27日、東日本大震災の影響で中断しているシノップ原発に関する日本との交渉について「年末までに交渉が完了すれば2019年という現在の稼働スケジュールに間に合う」との考えを表明した。


震災後も日本とその技術に対する信頼はまったく揺らいでいないとし、日本との協力でシノップの案件を完成させたいという期待に変わりはないと強調している。


これは同日、日本記者クラブでの昼食会で明らかにされたもの。同大使は着任後、震災に起因する福島事故により日本の原子力部門に対する信頼が薄れたのではないかという質問を幾度となく受けたと言う。同大使によれば日本はこれまで、すべての出来事から教訓を見いだし、それをバネにさらに完璧なものを作り出すという実績を重ねてきた。このことから、今回の地震で、日本こそさらに完璧な安全設計を作り出せるとの期待が増してきており、日本との交渉が終了するまでは他国からの交渉開始要請に応じない方針を堅持している。

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