既存炉用ベントシステム受注 アレバ社

2012年2月2日

仏アレバ社は1月26日、カナダのSNCラバリン社からルーマニアのチェルナボーダ原子力発電所1、2号機(各70万kW級CANDU炉)用にフィルター付き格納容器ベント・システム(FCVS)を受注したと発表した。福島事故後、原子力事業者が過酷事故や自然災害を起因とする事故への対応で、追加で求められている安全要項を満たすなど原子力産業全体のアップグレード戦略の一環を成すものだ。


FCVSは格納容器内に過剰な圧力が蓄積されるのを防ぐ装置で、事故時に水素を安全に放出するとともに核分裂生成物を捕捉する。アレバ社によると、同社のFCVSは静的システムを導入したコンパクトな設計。すでに確証済みの技術として、軽水炉や重水炉など炉型を問わず容易に組み込むことが可能であり、すでに米国を始めとする世界の既存原子炉50基以上で設置実績がある。


過酷事故を想定して開発されたFCVS

既存炉用ベントシステム受注 アレバ社