バイロン原発で外部電源喪失 米国

2012年2月2日

米原子力規制委員会(NRC)は1月30日、イリノイ州で稼働中だったバイロン原子力発電所2号機(PWR、121万kW)が外部電源の喪失による異常事象宣言で午前10時過ぎに自動停止したと発表した。変電所の一部機器の故障が原因と見られている。


所内の変圧器から煙が確認されたため、同発電所を所有するエクセロン社の消防チームが対応に当たったが、火災の痕跡はなかった。現在、設計通りに起動したディーゼル発電機が電力を供給しており、同炉は安全かつ安定した状態にあるが、冷却補助のため発電所の非原子力側の安全逃し弁から蒸気を放出している。


この蒸気には予想水準の微量のトリチウムが含まれているが、NRCではこの放出による従業員および近隣住民への悪影響はないと明言。また、同事象をNRCによる4段階の緊急事態評価システム中、最も軽微なレベルに分類している。