昨年に約2万トンのウラン生産 カザフスタン

2012年3月12日

カザフスタンの国営原子力企業であるカザトムプロムはこのほど、2011年の操業実績(速報値)を発表した。ウラン生産量が約2万トンに達するなど、2009年にカナダを抜いて世界第1位に躍り出て以来、主導的な地位を維持。これに加えて、新たな燃料製造工場の建設等、燃料サイクルのフロントエンド部分で事業の多様化を進めるなど、野心的な戦略を展開している。

世界原子力協会の記録では、2010年実績で1万7803トンを生産した同国だが、11年の生産量はこれを9%上回る1万9450トン。世界全体の生産量である5万5400トンの約35%を占めるまでになった。同社によると、このうち1万399トンが世界の稼働中原子炉に長期契約で供給されており、世界全体の原子炉所要用の17%をカザフスタンが賄っている計算。2011年中はこれら既存契約に加えて、仏電力や米国の複数のエネルギー企業とも新規契約を結んだとしている。

クズロルダ州に建設された50万トン/年の硫酸供給施設

昨年に約2万トンのウラン生産 カザフスタン