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テレストリアル・エナジー社 原子炉パイロット計画で実証段階へ

16 Jan 2026

佐藤敦子

テレストリアル・エナジーが開発する一体型溶融塩炉(IMSR)プラントのイメージ図
©TERRESTRIAL ENERGY

米国に本社を置くカナダ発の原子力企業テレストリアル・エナジー社は16日、米エネルギー省(DOE)と、一体型溶融塩炉(IMSR)プラントのパイロット炉建設・運転に関するOTAOther Transaction Authority)契約を締結したと発表した。

同社のIMSRは、20258月、DOEが進める先進炉の実用化を目的とした「原子炉パイロットプログラム」に選定されており、今回のOTA契約により、検討段階から実証段階へ移行する。

テレストリアル社が開発中のIMSRは次世代技術を用いた溶融塩炉。発電に加え、産業利用への熱供給も想定している。主な特徴は、①5%未満に濃縮した低濃縮ウラン燃料を使用すること、炉心を一体化した交換型設計を採用していること、溶融塩を冷却材として常圧に近い条件で運転でき、安全性や運用の柔軟性を高めている点が挙げられる。低濃縮ウラン燃料を用いることで、供給網の整備が課題となっている高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)燃料への依存を避け、燃料供給面での制約を抑える設計としている点も特徴だ。

OTAは、先進炉など開発途上にある技術の実証を想定し、米政府が通常の調達契約とは異なる柔軟な枠組みで締結する契約方式で、設計変更や段階的な実施を認めている。DOEの原子炉パイロットプログラムでは、国立研究所以外の場所で試験炉を建設・運転することを想定しており、民間主導による技術実証を後押しする狙いがある。同社は、IMSRの実証を通じて、将来的な商用展開に向けた技術的知見の蓄積を進めるとしている。

なお、先進原子力分野の開発を手がけるオクロ社も17日、医療や研究に用いるラジオアイソトープの商用生産基盤の構築を目的としたパイロットプラントについて、DOEOTA契約を締結したと発表している。DOEは、発電用途にとどまらず、医療や研究分野も含めた原子力技術の実証を支援し、パイロット事業を通じて国内供給体制の強化を進めている。

 

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