原子力産業新聞

国内NEWS

日米韓 インド太平洋地域におけるSMR導入支援で覚書締結

10 Jul 2026

深澤伊弦

覚書締結時の様子ⓒ外務省

NATO首脳会合の関連行事に参加するためトルコを訪問した茂木敏充外務大臣は7月7日、マルコ・ルビオ米国国務長官、趙顕(チョ・ヒョン)韓国外交部長官と日米韓外相会合を実施し、小型モジュール炉(SMR)協力に関する日米韓協力覚書(MOC)に署名した。

覚書は、インド太平洋地域を当面の重点地域として、第三国のSMR導入を支援することが目的。SMR導入・展開における原子力産業分野で相互補完的な強みを持つ3か国が、協力や連携を促進するための枠組みを構築し、同一設計の炉を連続的に建設・運用するアプローチ(fleet deployment models)の推進をめざす。これにより、プロジェクトのリスク低減や規模の経済の実現、民間投資促進、許認可プロセスの合理化、サプライチェーンの最適化につながるとしている。

米国はこの枠組み支援のため、米国務省が主導する「SMRの責任ある利用のための基盤インフラ(FIRST)」に1,000万ドル超(約16億円超)を新たに拠出する。インド太平洋地域のSMRプロジェクト支援や人材育成のためのSMR地域トレーニングハブの設立に充てられる予定。

さらに同日の米国務省の発表によると、米GEベルノバ社、日立製作所、韓サムソンC&T社(サムスン物産) 、およびポーランド・シントス・グリーン・エナジー(SGE)社の4社が、GEベルノバ日立ニュークリアエナジー(GVH)社製SMR「BWRX-300」(BWR、30万kWe) の欧州展開を進めるための協力枠組みで合意した。同省はこの枠組みが、今回の日米韓協力覚書の目標達成に貢献し、官民の連携強化やエネルギー安全保障につながるとしている。

cooperation