米港湾と海事当局 原子力活用に関する初のパートナーシップ
17 Aug 2026
米カリフォルニア州のロングビーチ港と米運輸省海事局(MARAD)は7月22日、商用船舶、港湾、その他の海事資産に電力を供給する小型モジュール炉(SMR)の活用の推進に向けて、協力覚書(MOC)を締結した。米国の海港がMARADと原子力活用に関して提携するのは全米初。但し、具体的な原子炉建設や導入を決定するものではなく、商用サービス向けの原子力推進船舶を実現するため、規制・安全面を含む環境整備を共同で進めることが目的。
本協力は、2026年5月にMARADが実施した、米国製で、拡張性があり、商業的に実現可能なSMRの開発および海上輸送システム内への導入支援について業界からの意見を募る、情報提供要請(RFI)によるもの。
ロングビーチ港は米国内の18の「商業戦略海港」の一つに指定されており、2050年までにコンテナ取扱量を倍増させるという目標を掲げている。信頼性の高い電源需要の大幅増加が予想される中、両者は本覚書に基づき、米国沿岸警備隊、エネルギー省、原子力規制委員会と協力し、SMRを動力源とする船舶が米国の港に安全に入港・停泊し、必要な整備を受けられるよう、運用手順、安全基準、検査手続きなどの整備を進め、ベストプラクティスの開発と共有を行うこととしている。
また、SMRを商業船舶の推進力として利用するだけでなく、港湾施設やその他の海事インフラへの電力供給などへの活用も検討。MARADは、この取組みを米国の造船業や海事サプライチェーンの強化、人材育成にもつなげたい考え。ロングビーチ港側も、連邦政府の支援と民間企業の技術革新を組み合わせ、SMR船舶の開発および港湾受け入れに向けた港湾インフラの評価および整備に必要な措置を講じつつ、次世代の海運・港湾エネルギーシステムの実現を目指すとしている。





