原子力産業新聞

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常陸大宮市 文献調査受け入れ表明

01 Oct 2026

深澤伊弦

文献調査の各地実施状況

茨城県常陸大宮市の鈴木定幸市長は9月30日、国が申し入れていた、高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分地選定に向けた文献調査を受け入れると表明した。

同日、常陸大宮市役所で開いた記者会見で、鈴木市長は受け入れを決めた理由として、①高レベル放射性廃棄物の地層処分に向けた取組みは国策であり、その国策に一自治体として貢献できるという大きな意義、②消滅可能性自治体[1]2024年に民間組織「人口戦略会議」が発表した、2050年までの30年間で、20~39歳の女性の人口が半数以下に減少する自治体である常陸大宮市にとって、地層処分への貢献が市の存立基盤の強化につながる可能性があり、市民を含めた議論を通じて、その可能性を未来へ繋げること、③文献調査によって常陸大宮市の地下環境を科学的かつ集中的に分析することは、減災・防災の面からも地域の財産になること――などを挙げた。

鈴木市長は、これまで前向きに検討を行ってきたと語り、文献調査は「スタートラインに立つ前段階」という認識を示した。

今後、文献調査について説明し、市民の懸念や疑問に答えるため、広報紙の号外を作成する予定。さらに、住民への説明に対応する専門職員も配置するという。

原子力発電環境整備機構(NUMO)の山口彰理事長はコメントを発表し、「特定放射性廃棄物の最終処分と文献調査に関心を持ち、議論していただいたことに敬意を表しますとともに、このたびの鈴木市長のご判断に心から感謝申し上げます」としたうえで、最終処分や文献調査に関する常陸大宮市民の関心や疑問、不安に応え、理解と議論を深められるよう尽力するとした。

なお常陸大宮市には、放射線を利用した品種改良研究を行う放射線育種場(ガンマーフィールド)が長年置かれていたが、2025年9月末に廃止された。

脚注

脚注
↑1 2024年に民間組織「人口戦略会議」が発表した、2050年までの30年間で、20~39歳の女性の人口が半数以下に減少する自治体

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