原子力産業新聞

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米スタートアップ ケンタッキー州にAP1000×6基の建設計画

05 Nov 2026

桜井久子

© @TheNuclearCo/ X

米原子力開発企業The Nuclear Company(TNC)は10月21日、ケンタッキー州東部のルイス郡で、米ウェスチングハウス社製AP1000を最大6基建設する原子力発電キャンパス「Prosperity One(プロスペリティ・ワン)」計画を発表した。オハイオ川沿いの候補サイトに、計約660万kWeの発電設備を整備する構想で、全基が完成すれば米国最大級の原子力サイトとなる。ケンタッキー州では初の商用原子力発電プロジェクトとなる見通しだ。

今後、サイト調査、実現可能性調査、許認可手続きが順調に進めば、初期段階でAP1000を2基建設する予定。TNCは既に候補サイトの管理権を確保しており、土地所有者や地域社会と連携しながら計画中の複合施設の推進に取組むほか、今後、詳細なサイト特性評価、地盤調査、環境評価、送電系統連系計画、許認可に向けた準備などに着手し、2028年には建設を開始したい考え。

TNCは、建設ピーク時には1基当たり最大約4,500人の雇用、2基の運転によって直接雇用約1,000人、間接雇用を含めると約4,100人の雇用創出効果があると見込んでいる。ルイス郡の失業率は州内でも最も高い水準にあり、この大規模なインフラプロジェクトが東ケンタッキーの住民に何世代にもわたる雇用と経済的機会をもたらすと期待されている。また、ルイス郡はケンタッキー州原子力エネルギー開発局に対し、今年7月に原子力立地準備地域の指定を求める取組みを開始し、郡議会も同局への指定申請を圧倒的多数で支持している。

AP1000は、受動的安全システムとモジュール建設方式を採用した第3世代+(プラス)のPWR。米国内ではジョージア州でアルビン・W・ボーグル発電所3-4号機(各125.0万kWe)がそれぞれ2023年、2024年に営業運転を開始している。米原子力規制委員会(NRC)は今年10月、AP1000の設計認証(DC)を更新した。ボーグル3-4号機の許認可手続き、建設、運転を通じて得られた知見を反映した設計管理文書(DCD)の改訂第20版を組込んでいる。これにより、今後のAP1000計画における審査の明確化や効率化が期待されている。なお、プロスペリティ・ワンのプロジェクト自体については、独自のサイト固有の審査および承認が必要となる。

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