原子力産業新聞
05 ジェンダー平等を実現しよう

原子力は
女性の立場改善に取り組んでいる

原子力の貢献
具体的には
例えば、英国のNuclear Sector Dealは、2030年までに原子力産業従事者の40%を女性とすることを目標にしている
  • 信頼性が高くクリーンで安価な電気を利用できないことが、女性に不利な状況をもたらしている
  • 原子力産業界は、女性のSTEM分野への就業を奨励し、ジェンダーによる差別や偏見を防ぐためのイニシアチブに参加している。

信頼性が高くクリーンで安価な電気が女性解放に果たす役割を、過小評価してはならない。家庭内の電化製品に電気を供給することによって、世界で女性が社会的に強いられている多大な労働から解放され、女性の時間を他のより有益な活動に費やすことができるようになる。

しかしこの恩恵はどこでも受けられるわけではない。世界中でジェンダー平等を達成するには、全ての女性が信頼できる電気にアクセスすることができ、全ての世帯が生活の質を向上させられる家庭用電気機器を購入できるだけの経済力を有するようにしなければならない。

スキルの高い人材を確保するために、産業界は性別を問わず才能豊かな人材を惹きつける必要がある。科学、技術、工学、数学(STEM)分野の多くの産業界と同様、原子力産業界でも女性の数は少なく、世界で25%未満にとどまっている。

世界では国際エネルギー機関(IEA)とクリーンエネルギー大臣会合が合同で「Equal by 30(2030年までに平等を実現する)」キャンペーンを展開し、世界のクリーンエネルギーへの移行における女性の参加を加速させ、雇用機会と収入におけるジェンダーギャップをなくすことを推進している。原子力産業界の多くの企業はこのキャンペーンに参加しており、チームやマネジメントの多様性を強化する、学校と協力して若い女性にSTEM分野の仕事を奨励する、差別を防ぎ偏見に対抗するためのトレーニングを実施する──といった取り組みを実施している。

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