原子力産業新聞
11 住み続けられるまちづくりを

原子力は
人間の都市の居住環境を向上させる

原子力の貢献
具体的には
原子力発電は、1971~2009年の間に、180万人以上を大気汚染関連死から救った
  • 世界の都市人口の半分以上が大気汚染の悪化に耐えている。都市の大気汚染の主要因の1つは、ガソリン車やディーゼル車からの排気ガスである。
  • 原子力発電を利用して電気自動車に充電することで、運輸部門の温室効果ガス排出を削減し、都市の大気汚染を低減する。
  • 原子力発電は、地域暖房にも利用でき化石燃料による汚染を回避する。

世界中の政府が、陸上輸送における動力源として内燃機関を利用することを段階的に廃止し、ガソリン車やディーゼル車のように直接温室効果ガス等を排出しない電気自動車の利用を奨励する方針を導入している。

しかしながら、もし輸送に用いられる電力が化石燃料から作られたものであるなら、依然としてスモッグやオゾン層の破壊、温室効果ガス排出などの大気汚染問題は残ったままである。

持続可能性を求めて電気自動車へと移行することによって、原子力を含むクリーンエネルギーの需要は増加する。夜間充電が一般的となると思われることから、原子力発電所の稼働率が高いことは重要なファクターとなる。

将来の輸送システムに関しては、水素燃料電池も非常に大きな役割を担っている。だがやはり、クリーンなエネルギー源から水素を製造することが必要不可欠となる。原子炉は電気分解による水素製造に既に利用されているが、高温原子炉も熱化学技術によって水素を製造できるようになると予想されている。

低炭素の代替技術を用いた家庭暖房もSDG11に掲げられた目標の達成に貢献する。集中暖房用ボイラーには天然ガスの代替として低炭素水素を使用することができるであろうし、蓄熱式暖房器がより多く使われる可能性がある。

小規模で遠隔地にある地域の場合、クリーンなエネルギーと熱の供給には小型モジュール原子炉が最適である。

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