原子力産業新聞

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日東工器が放射線医療用の体位固定マットを開発、ポンプ・継手の強み活かし

21 Aug 2020

小型・軽量ポンプや2万種類を超す流体継手(カプラ)を製造・販売する日東工器はこのほど、全身画像診断・放射線医療用の患者体位固定具「メドー Vフィックス」(=写真、日東工器発表資料より引用)を発売した。ビーズを充填したマット内の空気を真空ポンプ(リニア駆動フリーピストン方式)で除圧することで患者の体型に合わせてマットを硬化、体位を固定させ、安定した画像診断を可能にするもの。

「メドー Vフィックス」は、上半身をしっかり覆いながらもX線の透視画像に影響しないベルト素材を採用。真空ポンプが自動で動作・停止を繰り返し、マットを適切な真空圧で保持する。マットとポンプは、接続部に同社技術の接続・分離が簡単な迅速流体継手「キューブカプラ」を使用しており、ワンタッチボタン操作で着脱。また、本体、マット、接続ホースを合わせて約10kgとコンパクトな仕様だ。同社では、本製品の普及により医療事故の低減や医療業務従事者の業務環境の改善に貢献したいとしている。

日東工器はこれまでも医療機器ブランド「MEDO」を立ち上げ、同社の持つポンプ技術を活かしたエアマッサージ器や在宅医療用の携帯型痰吸引器などを開発・販売してきた。空気圧で血行を促進し筋肉のコリをほぐすエアマッサージ器は、アスリートの疲労回復でも好評を博している。

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