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アルゼンチン アトーチャ2号機が2036年まで運転認可更新

08 Jun 2026

桜井久子

© Autoridad Regulatoria Nuclear (ARN)

アルゼンチン原子力規制庁(ARN)は520日、国営原子力発電運転事業者のニュークリアエレクトリカ(Nucleoeléctrica, NA-SA)に対し、アトーチャ原子力発電所2号機(独シーメンス社製PHWR,  74.5万kWe)の運転期間を10年間延長し、2036526日までの運転を認可した。

アトーチャ2号機は20165月に営業運転を開始。2021年以降、支持構造物の不具合対応に伴い短期間の更新が繰り返されてきたが、今回初めて2036年までの10年間の長期運転認可を取得した。

同国には、NA-SAが所有・運転する3つの原子炉があり、すべて加圧重水炉(PHWR)。ブエノスアイレス州リマ近郊にあるアトーチャ原子力発電所は独シーメンス製の2基構成で、1号機(36.2kWe)は1974年に運転を開始した。現在、20年間の運転期間延長に向けて改修作業が進行中。コルドバ州では、エンバルセ発電所(加AECLCandu-6,  65.6kWe)が単機で1984年から運転中である。全3基でアルゼンチンの総発電電力量の約7%(2024年実績)を占めている。

NA-SAは20222月、中国核工業集団(CNNC)とアトーチャ3号機に華龍一号(PWR=HPR1000, 120kWe)採用のエンジニアリング・調達・建設(EPC)契約を締結した。契約規模は83億ドル。中国が85%を融資するが、アルゼンチンは中国に100%融資を求めて金融契約の合意に至らず、202310月、両者はEPC契約の有効期限を20254月とする契約延長を決定した。その後の計画は明らかではない。

このほか、アトーチャ・サイトに隣接して、国産の小型モジュール炉(SMR)原型炉のCAREM25PWR, 3.2kWe)が20148月からCNEA(原子力委員会)によって建設中。原子力発電所の開発および運転開始における国内能力の強化を目指しており、資材、部品、および関連サービスの少なくとも70%を、自国企業から調達する。2019年に政府の支払遅延や設計変更等により工事は中断。2021年に新建設契約の締結により工事は再開され、2022年末時点で77%まで進捗していたが、その後設計見直しに伴い2024年9月から再び工事が停止している。

2025年5月に開催されたCNEA創設75周年記念式典において、NA-SAD. ライデル社長(当時)は、同国リオネグロ州政府所有のハイテク企業INVAPによる独自設計のSMRACR-300」(30kWe4基をアトーチャ・サイトに建設し、同国の原子力発電設備容量をほぼ倍増させ、さらに同炉を国外でライセンス供与する方針を示したINVAPはビジネス機会の開拓と輸出を視野に2018年、米国特許商標庁へ同炉の特許を出願し、2024年に承認されているという。

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