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韓国企業4社がエジプトの原子力発電所建設計画に参加

18 Mar 2021

韓国企業4社とペトロジェット社の協力合意調印式
© KHNP

韓国水力・原子力会社(KHNP)は3月17日、ロシアのASEエンジニアリング社(JSC・ASE・EC)がエジプトから請け負った原子力発電導入計画に参加するため、16日付けでエジプトのペトロジェット(Petrojet)社との協力合意契約書に調印したと発表した。

ペトロジェット社は、エジプトの国営石油会社が保有する主要なエンジニアリング・資材調達・建設(EPC)企業。これによりKHNP社は現地パートナーとの協力を本格化し、事業参加の基盤を確保する方針である。

発表によると、この契約にはKHNP社のほかに韓国電力技術(KEPCO E&C)と現代建設、および斗山重工業が加わっている。これらの企業が、韓国およびアラブ首長国連邦(UAE)のバラカ発電所建設計画で蓄積した経験と事業遂行能力に基づき、エジプト企業との協力を推進する考え。建設計画は来年から本格的な開始が予定されているため、KHNP社はASEエンジニアリング社からタービン建屋や屋外施設などのEPC契約受注を目指す。また、現地の技術者や専門家の養成も支援する方針で、一過性ではない長期的な協力関係をエジプトと築きたいとしている。

エジプト政府は首都カイロの北西130kmの地点で、同国初の原子力発電設備となるエルダバ発電所(120万kWのロシア型PWR:VVER×4基)の建設を計画。同国の電力・再生可能エネルギー省は2017年12月、ASEエンジニアリング社の親会社であるロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社と、建設工事の開始に必要な一連の契約書の最終文書となる「通知条項」に調印した。これに基づき、ロシア側は原子炉4基の建設に加えて、発電所が稼働する全期間を通じて原子燃料を供給する。また、発電所の運転開始後10年間は運転・保守関係の支援を提供するほか、エジプトの人材育成にも協力。さらに、使用済燃料の専用貯蔵施設をエジプトで建設する。

この計画については2018年10月、米国のGEパワー社がロスアトム社の発電機器製造部門であるアトムエネルゴマシ社との合弁事業体を通じて、4基分のタービン系統機器を納入すると発表した。また、完成した原子炉4基を所有・運転する予定の原子力発電庁(NPPA)は2019年3月、エジプト原子力規制・放射線当局(ENRRA)からサイト許可を受領、同計画は2026年の初号機起動を目指して大きく動き出している。

なお、この事業に国外から参加するには、エジプト政府の要求どおり従業員の20~35%をエジプト人とする必要があるため、今回参加した韓国企業もエジプト国内で一定数の従業員を雇用すると見られている。

(参照資料:KHNP社の発表資料(韓国語)、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの3月17日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

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