カザフスタン 第2サイトもアルマティ州に
10 Oct 2025
カザフスタン原子力庁(KAEA)のA. サトカリエフ長官は10月1日、アルマティ州の2サイトで原子力発電所の建設が計画されていることを明らかにした。
同長官によると、原子力産業の発展に関する省庁間委員会において、2番目の建設候補サイトが特定され、第1発電所と同じく、アルマティ州のジャンブール地区に決定されたという。同国南部に2サイトを設置し、電力不足に対応する方針。現在は国際南北連系線を介して同地域に電力が送電されているが、これにより、エネルギー供給の信頼性と安定性が生まれる、と記者会見で述べた。
長官は、競争に参加するすべてのベンダー候補者との交渉が現在進行中であると述べる一方で、「最終決定ではないが、提出された提案に基づいて、我々は中国核工業集団公司(CNNC)を優先契約者と考えている」と語った。
ロシアの国営原子力企業ロスアトムが建設プロジェクトを進める、同地区の第1発電所サイトでは今年8月、エンジニアリング調査が開始されている。K.-J. トカーエフ大統領は今年3月の国民会議における演説で3サイトでの原子力発電所の建設について言及。先のベンダー選定作業における潜在的な候補には、露ロスアトム、CNNC、フランス電力(EDF)、韓国水力・原子力(KHNP)が含まれており、KAEAはロスアトムの提案の採用に次いで、CNNCの提案を2番手とした。サトカリエフ長官は、「中国は間違いなく必要な技術をすべて備えており、完全な産業基盤を持っているため、次の優先事項は中国との協力だ」と述べ、中国側との交渉が行われることを強調。カザフスタンのR. スクリャル第一副首相は今年7月末の合同記者会見で、第2および第3発電所のサイト候補を評価中であり、今年後半にも評価結果が明らかになるとし、CNNCが第2発電所に続き、第3発電所も建設するだろうと述べている。