原子力産業新聞

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赤澤経産大臣 全国知事に原子力利用への協力要請 柏崎刈羽再稼働にも言及

23 Jan 2026

中西 康之助

赤澤亮正経済産業大臣©経済産業省

経済産業省の赤澤亮正大臣は116日、全国の都道府県知事に対し、原子力利用に伴う課題解決に向けた協力を求めるレターを発出した。

レターでは、昨年末に東京電力柏崎刈羽原子力発電所67号機(ABWR135.6kWe×2基)および北海道電力泊3号機(PWR91.2kWe)の再稼働について、それぞれ新潟県の花角英世知事、北海道の鈴木直道知事らが理解を示したことに触れ、これまでのプロセスに関わった全ての関係者に対し、謝意を表明した。

今回のレター発出の背景には、再稼働の意義やバックエンド対策の重要性について、電力消費地の住民理解を求めるべきとの声が寄せられたことがある。これを受け、政府として原子力利用に伴う課題解決への協力を全国の自治体に呼び掛けた。

レターでは、住民理解の促進や立地地域とのさらなる連携を要請するとともに、高レベル放射性廃棄物の最終処分について、電力消費地を含めた調査地域の拡大に向けた国の取り組みへの理解を求めている。

赤澤大臣はバックエンド対策について、「国として責任を逃れることのできない大変重要な課題」と述べ、これまで以上に積極的に取り組む姿勢を示した。また、理解醸成に向けて、国が前面に立って取り組む姿勢を強調したほか、高レベル放射性廃棄物の処分地選定については、各地域の判断だけに頼るのではなく、国が責任を持って協力を求めていく考えを示している。

また同日、赤澤大臣は中部電力浜岡原子力発電所における不正事案にも言及し、国民や立地地域に不安と懸念を与えていることを深刻に受け止めているとコメント。経済産業省として中部電力に厳正に対応するとともに、他の電力事業者に対しても安全最優先の徹底を要請したことを明らかにした。

さらに赤澤大臣は123日の記者会見で、柏崎刈羽6号機の再稼働について、「東日本における電力供給の脆弱性の解消、電気料金の抑制、脱炭素電源の確保の観点から、国のエネルギー政策上極めて重要である」と述べた。21日の同6号機の原子炉起動についても、「極めて重要な一歩だ」と評価した。

一方で記者からは、同6号機の制御棒の引き抜き作業中に不具合が発生し、原子炉を停止したことについて問われた赤澤大臣は、「制御棒1本の操作について不具合を示す警報が発生し、原因調査に時間を要する見込みであることから、東京電力が計画的に原子炉を停止したものと承知している」と説明。その上で、「工程ありきではなく、各作業を丁寧に確認しながら慎重に対応することが重要だ」と述べ、着実な対応を求めた。

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