英政府 先進炉向け原子力投資支援枠組みを公表
04 Mar 2026
英国政府は2月4日、国内で民間主導の先進原子力プロジェクトを推進する政策パッケージ「先進原子力フレームワーク(Advanced Nuclear Framework)」を公表した。小型モジュール炉(SMR)などの革新炉技術の開発・商業化を支援する枠組みを整備し、投資判断の透明性を高めることで、民間資金の参入を促す狙い。
フレームワークは、民間主導のSMRや先進モジュール炉(AMR)、マイクロ炉(MMR)などを対象とする。柱となるのは「パイプライン」制度で、民間からの提案を技術成熟度や資金計画などの観点で評価する。基準を満たした案件は政府の原則的支持を受け、投資家の信頼向上や将来的な収益支援・リスク軽減措置の検討対象となる。審査はエネルギー安全保障・ネットゼロ省(DESNZ)とGreat British Energy – Nuclear(GBE-N)が共同で担う。
原則的支持は、政府による事前審査を経た案件であることを示すもので、投資家にとっては政策的不確実性の低減につながる。ただし、将来の収益安定策や重大リスクへの対応についてはDESNZと協議する余地を残す。また、英政府系ファンドのNational Wealth Fund(国家投資基金)が、民間資金を呼び込む目的で出資などに関与する可能性があるとしている。
さらに、事業者向けに設計審査や立地許認可手続きの円滑化を支援する「コンシェルジュ型サービス」を提供する。英国の計画制度や規制要件などへの適合に向けた助言を行い、制度面の不確実性の低減をはかる。パイプライン制度と並行して案件形成を支援する。
P. ヴァランス科学・イノベーション・研究・原子力担当大臣は、「先進原子力分野で先行する機会を捉え、産業が発展するための環境整備を進めている」と強調した。EDFエナジー社のSMR開発ディレクター、J. ボウイ氏も、政府の枠組みが資金調達環境の改善に資するとの見方を示し、策定を歓迎した。
パイプラインへの申請は3月から受け付ける予定。政府は本フレームワークを、近年強化されている原子力投資政策の一環と位置付け、原子力分野への投資拡大を奨励する方針だ。





