トルコ CANDU炉導入可能性にむけた調査へ
17 Mar 2026
トルコ原子力公社(TÜNAŞ〈TUNAS〉)は3月3日、加アトキンス・リアリス(AtkinsRéalis、旧SNC-ラバリン=SNC-Lavalin)社傘下にあるCandu Energy社と協力覚書(MOU)を締結した。トルコが将来、カナダ型加圧重水炉(CANDU炉)を導入する可能性について、詳細な実現可能性評価を行うことを目的としている。トルコは両国間の戦略的協力が、トルコのエネルギー・セキュリティーの強化、エネルギー源の多様化、原子力発電設備容量拡大という目標に沿った重要なマイルストーンであると位置づけている。
この覚書は、トルコのA. バイラクタル・エネルギー・天然資源相がカナダを訪問中、同国のT. ホジソン・エネルギー・天然資源相との立会いの下で締結された。バイラクタル大臣は「エネルギー構成の多様化と原子力発電容量の増強につながる両国間の共同作業の可能性を我々は非常に重視している」と指摘。翌4日のカナダ探鉱者・開発業者協会(PDAC)の総会では、「2050年までに少なくとも2,000万kWeの原子力発電設備容量の達成に向けて、従来の大型炉と小型モジュール炉(SMR)の両方を含める必要がある」と述べ、原子力がカナダとの協力を推進する分野の一つであると強調した。
アトキンス・リアリス社によると、今回の合意はトルコが原子炉3基を追加導入して原子力を拡大する計画を支援するため、CANDU炉導入の機会を探るもの。両者間で関連技術データ、情報、経験、ノウハウ、専門知識を交換・共有する計画だ。具体的には、様々なCANDU炉の評価で協力し、TÜNAŞが特定したサイトへの適合性を評価、トルコにおいてCANDU炉に適用される規制及び認可要件の評価も実施。加えて、資金調達・構造化オプション、所有権の取り決め、プロジェクト実施手法、現地化機会の評価、ならびに労働力開発及び人材要件を含む、潜在的なビジネスモデルを検討するという。
現在、CANDU炉はカナダ、韓国、ルーマニア、中国で計27基が運転中。アトキンス・リアリス社は現在、第3世代+(プラス)炉である100万kWe級のCANDU炉の新型「MONARK」を開発中だ。2024年9月に概念設計段階は完了し、現在、カナダ原子力規制委員会による予備的な規制設計評価が進行中である。
また、トルコ南部では、同国初の原子力発電所となるアックユ原子力発電所(ロシア型PWR=VVER-1200、×4基)がロシアの融資と協力の下、「建設・所有・運転(BOO)」方式を採用して建設が進められている。
このほか、同国北部のシノップと、トラキア地域で大規模原子力発電所の建設を計画しており、2053年のネットゼロ目標達成にむけ、同年までに原子力発電設備容量を2,000万kWeまで引き上げ、原子力発電量のシェアを約30%にすることをめざしている。アックユ原子力発電所が完成すれば、原子力発電電力量は年間約350億kWhと見込まれており、これは2024年のトルコの総電力消費量3,479億kWhの約10%に相当する。
なおTÜNAŞは2025年11月、韓国電力公社(KEPCO)と原子力分野における協力に関する覚書(MOU)を締結。トルコ北部で計画中のシノップ原子力発電所の建設スケジュールや事業条件についても意見交換を行っている。





