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千葉大参加のニュートリノ観測国際共同研究 ハルゼン教授にノーベル物理学賞受賞

07 Oct 2026

深澤伊弦

IceCube実験の概要ⓒJohan Jarnestad/The Royal Swedish Academy of Sciences

千葉大学ハドロン宇宙国際研究センターが参加する国際共同研究「IceCube(アイスキューブ)実験」を率いてきた米ウィスコンシン大マディソン校のフランシス・ハルゼン教授に、2026年のノーベル物理学賞が贈られることが決まった。スウェーデン王立科学アカデミーが10月6日に発表した。日本からは千葉大が同実験に唯一参加している。

IceCube実験は、南極点の地下1,450~2,450mの氷の中に5,160個の高精度光検出器を埋め込んだ、世界最大規模のニュートリノ[1] … Continue reading望遠鏡で、宇宙から飛来する高エネルギーニュートリノ[2] … Continue readingを観測する国際共同プロジェクト。千葉大のグループは2002年の国際共同チーム発足当初から参加し、ハドロン宇宙国際研究センターのニュートリノ天文学部門が研究を担ってきた。2011年の本格観測開始後、2012年に千葉大グループ主導の解析で超高エネルギーニュートリノを世界で初めて検出し、2013年にはそれが宇宙起源であることを確立、2018年には発生源天体を世界で初めて同定した。

授賞理由は「IceCubeニュートリノ観測所への決定的な貢献および天体物理学的起源をもつ高エネルギーニュートリノの発見」。ハルゼン教授はIceCube実験の発案者で、構想から建設・運用まで一貫してプロジェクトを率いてきた。

千葉大の横手幸太郎学長は「今回、この国際研究プロジェクトの功績が世界で最も権威ある賞の受賞につながったことは、我々にとっても大変名誉なこと」とコメントを発表し、千葉大グループを率いる理学研究院の吉田滋教授は、2002年の発足当初に参加した際には、有用な成果は難しいだろうという意見が圧倒的多数であったことを振り返り、「最初の宇宙ニュートリノ信号が日本グループの解析で同定されたことを思い返すと、全力を出し切った者にのみ、たまに幸運の女神が微笑むこともある、という古くからの格言の言わんとすることを身にしみて感じる」と語った。

脚注

脚注
↑1 素粒子(それ以上分けられない最小単位の粒子)の一つ。電荷を持たないため他の物質とほとんど反応せず、質量も極めて小さい。「幽霊粒子」とも呼ばれ、太陽や原子炉、宇宙線などあらゆる場所で生まれている。
↑2 通常のニュートリノの100万倍以上のエネルギーを持ち、ブラックホール周辺など宇宙の極端な現象でしか生まれない。電荷がなく進路が曲がらないため、発生源の天体を特定する手がかりになる。

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