原子力産業新聞

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高市内閣府大臣 次世代革新炉開発に向け人材育成の重要性を強調

31 Jan 2023

会見を行う高市大臣(内閣府ホームページより引用)

高市早苗・内閣府特命担当大臣(科学技術政策他)は、1月31日の閣議後記者会見で、次世代革新炉の開発・建設に向けて人材育成の重要性を述べた。

政府の「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」が昨年末に取りまとめた「GX実現に向けた基本方針」では、「新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設に取り組む」とされている。

高市大臣は、所管する原子力委員会が現在改定に向け検討を進めている「原子力利用に関する基本的考え方」の案文(12月23日~1月23日にパブリックコメント実施)で、「原子力の社会インフラ産業としての重要性、原子力発電や放射線利用を始めとしたキャリアパスが多様であることなどを、国や原子力関係事業者が発信していく」必要性が記載されていることに言及。原子力人材確保に関して、「複数機関の連携による教育基盤の底上げ、研究の重要性も指摘されている」とし、今後の次世代革新炉開発に向けて、「将来のビジョンを示せるよう、関係省庁が連携し産業界や大学と連携しながら、必要な人材確保に努めていきたい」と強調した。

経済産業省および文部科学省では高速炉、高温ガス炉など、次世代革新炉開発に係る検討が進められており、内閣府(科学技術政策)においても現在、産業界からの参画も得た有識者会議で、核融合エネルギーの開発に向けた戦略策定について議論している。

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