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慶應大 立ったまま検査できる新たなCTを導入

05 Oct 2023

慶應大予防医療センターに導入された全身用立位・座位CT(同学発表資料より引用)

慶應義塾大学の研究グループは9月27日、産学連携により開発を進めてきた全身用立位・座位CTを、11月より同学予防医療センターに導入し健診に活用していくと発表した。〈慶應大学発表資料は こちら

同センターは、東京・港区内に今夏、しゅん工した日本最高の超高層ビル「麻布台ヒルズ森JPタワー」(約330m)の6階に、現在の新宿区内・慶應病院から移転し、11月6日より運用を開始する。

同研究グループでは、世界初となる全身用立位・座位CTの臨床1号機を2017年に慶應病院に導入。臨床研究により、寝台に仰向けとなって撮影を行う従来のCT検査と比べて、検査時間の短縮、感染リスクの回避など、複数の有用性があることを明らかにした。また、これに続いて、2023年5月には、その臨床2号機が藤田医科大学病院(愛知・豊明市)にも導入されている。検査に訪れる健常者にとって、「靴を脱いで寝台に横たわる」ことは、できれば省略したいプロセスだ。立ったまま検査できる利便性は高く、慶應大学ではこのほど移転・開設する予防医療センターに、全身用立位・座位CTを導入することとした。

新たなCTの有用性として、研究グループでは、

  1. 検査のワークフロー改善
  2. 完全非接触・遠隔化による感染リスク回避
  3. 立位で症状が出る患者や異常所見が明らかになる病態診断の有用性
  4. 運動器疾患のような荷重のかかる病態の早期診断
  5. 骨盤底筋の緩み(尿失禁の原因)の判定
  6. 筋肉量の経時変化
  7. 体位によってサイズが変化する静脈の機能性に関する研究

――をあげており、「超高齢化社会において健康長寿社会が重視される中で、重要な役割を果たす」と期待を寄せている。

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