原子力産業新聞

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梶山経産相、六ヶ所再処理の変更許可で「核燃料サイクルの大きな前進」と所感

31 Jul 2020

会見を行う梶山経産相(インターネット中継)

梶山弘志経済産業相は7月31日の閣議後記者会見で、日本原燃の六ヶ所再処理工場が29日に原子力規制委員会による新規制基準適合性審査を経て変更許可に至ったことについて、「核燃料サイクル政策の大きな前進」との所感を述べた。

六ヶ所再処理工場のこれまでの審査は、2014年1月に日本原燃より原子炉等規制法に基づく事業変更許可申請がなされてから約6年半を要したが、梶山経産相は、原子力発電所で発生する使用済燃料を再処理し回収したプルトニウムをMOX燃料として活用する核燃料サイクル政策において、「中核となる施設」との認識を改めて強調。その上で、「エネルギー基本計画に基づき、直面する課題を一つ一つ解決しながら核燃料サイクル政策を推進していく」政府の基本方針に変わりはないとして、「日本原燃には、規制委員会の指導のもと、安全確保を最優先にしゅん工に向けてしっかりと取り組んでもらいたい」などと述べた。

また、MOX燃料を利用するプルサーマル炉は現在4基(伊方3号機、高浜3、4号機、玄海3号機)が再稼働しているが、6基のプルサーマル炉(新規制基準施行前にプルサーマル導入に係る設置変更許可を取得済みだったプラント)が稼働しておらず、MOX燃料工場も現在審査中にあることなどから、「核燃料サイクルを動かし、しっかりとしたエネルギーの安定供給を図っていく」との考えを示した。

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