原子力産業新聞

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関経連など西日本の経済6団体、エネ基本計画見直しで意見書

10 Mar 2021

関西経済連合会など、西日本の6つの経済団体(他、九州経済連合会、四国経済連合会、中国経済連合会、中部経済連合会、北陸経済連合会)は3月9日、総合資源エネルギー調査会で検討が行われているエネルギー基本計画の見直しに向けて連名による意見書を発表した。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、(1)研究開発戦略の明確化、(2)革新的イノベーションによる需要の高度化、(3)電源の低炭素化・脱炭素化、(4)適正な企業評価につながる情報開示の仕組み作り、(5)世界のCO2排出削減に対する貢献、(6)カーボンプライシング(温室効果ガス排出量に対し均一の価格を付けコスト意識を持たせる経済的手法)の慎重な議論、(7)国内外に向けたPR戦略の策定――を提言。革新的技術の研究開発戦略を明確化し、その成果をあらゆる部門に実装することで、最終エネルギーを電気または水素の利用に転換する「需要の高度化」に取り組むとともに、「電源の低炭素化・脱炭素化」を同時に進めるという考え。

原子力発電については、「エネルギー安全保障の向上に加え、CO2フリー水素の安価で安定的な製造にも寄与する」と、重要性を改めて述べた上で、新増設・リプレースや次世代原子炉の開発・普及に取り組むことを明確に示すとともに、現行のエネルギー基本計画が掲げる「可能な限り原発依存度を低減する」との方針を見直すべきとしている。また、再稼働が進まぬ現状から、諸外国の事例や保全技術の進展などを踏まえ、運転期間延長認可制度の見直しにも言及した。

意見書では、エネルギー政策に関する基本的考え方として、中長期的に「3E+S」(安定供給、経済効率性、環境適合性、安全性)を根幹とすることを第一にあげ、まずは2030年エネルギーミックスの達成に向け、原子力、再生可能エネルギー、石炭火力について取組を加速すべきことを強調。昨今の新型コロナ拡大による厳しい経済状況下、「再生可能エネルギーの大幅な積み上げによる温室効果ガス削減目標の上積みは、電力コストの上昇、わが国の産業競争力のき損につながる」と危惧し、今冬の電力需給ひっ迫にも鑑み、「3E+S」のうち、特に安定供給と経済効率性の重要性を訴えている。

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