原子力産業新聞

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美浜3号機が10年ぶりに発電再開、国内初の40年超運転

30 Jun 2021

美浜3号機の中央制御盤はデジタル式に取替、ケーブルも難燃性に(関西電力発表資料より引用)

関西電力美浜発電所3号機(PWR、82.6万kW)が6月29日、およそ10年ぶりに発電を再開した。

1976年12月に運転を開始した同機は、2011年5月の定期検査入り後、新規制基準適合性および60年までの運転期間延長に係る審査を経て、国内初となる40年超運転に向け、2021年6月23日に原子炉を起動。このほど定期検査の最終段階となる調整運転を開始(発電機並列)したもの。今後、7月27日に原子力規制委員会による最終検査を経て本格運転に復帰する見通し。定期検査中は、福島第一原子力発電所事故を踏まえた安全性向上対策工事の他、中央制御盤を最新のデジタル式に取り替える工事などが行われたが、テロに備えた「特定重大事故等対処施設」の整備が未了のため、同施設の設置期限に従い10月23日に再び定期検査入りする予定。

美浜発電所全景(右が3号機)

今回の美浜3号機発電再開を受け、関西電力の森本孝社長は、「当社の原子力発祥の地である美浜で、新規制基準施行後、全国で初めて40年を超えたプラントを運転するという新たな一歩を踏み出すことができた」とコメント。改めて立地地域に対する謝意とともに、「当社と協力会社社員一人一人が原子力の安全性をたゆまず向上させていくという強い意志と覚悟のもと、安全最優先で慎重に作業を進めていく」との決意を述べた。

福井県の杉本達治知事は、6月30日の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で、「再稼働が可能な原子力発電の活用は不可欠」と強調する一方、40年以降の運転期間や運転終了後を見据え、地域振興に及ぼす影響などを懸念し、「次期エネルギー基本計画では原子力利用の道筋をより明確にしてもらいたい」と訴えた。

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