インド SHANTI法の施行規則・規制案についてパブコメ開始
25 Aug 2026
インド政府は8月14日、2025年12月に成立した「インドの変革にむけた原子力の持続可能な利用と発展に関する法律」(SHANTI法)を実施するための施行規則(Rules)と規制(Regulations)案を公表し、パブリックコメントを開始した。今回のパブコメに付された規則・規制案はSHANTI法を実際に運用するための具体的な枠組みとなるもので、実際の原子力発電所建設につなげるための重要な制度整備となる。コメントの提出期限は9月4日。
SHANTI法は、インドのクリーンエネルギー移行と2047年までに1億kWeの原子力発電設備容量を達成するという長期目標の実現に向けて、原子力分野を規定する法律の近代化を目的に制定された。1962年原子力法と2010年原子力損害民事責任法(CLNDA)に代わるものとして、原子力発電へ民間・外国企業の限定的な参入を初めて可能にし、従来の原子力関連法を一本化したもの。
規則案では、原子力発電所の建設、所有、運転、廃止措置までを一つの「包括的ライセンス」で認可する制度を導入し、許認可手続きを簡素化する。アルミニウムやセメントなどのエネルギー集約型産業、データセンター、半導体製造向けの自家発電も対象とする。また、事業者がサイトや炉型を最終決定する前に「原則承認」を取得し、ベンダーとの交渉や土地・インフラ取得を進められる仕組みを設ける。外国製原子炉も原産国の規制当局で承認された設計・運転実績を一定の条件として導入を認める。さらに、事業者に対して原子力損害賠償に備えた保険や金融保証を求め、使用済み燃料の搬出までその維持を求める。
SHANTI法は、規制監督のもとで限定的な民間の原子力分野への参加を認めており、原子力規制委員会(AERB)に法的権限を与えることで規制を強化。そのため、規制案では、原子力施設の設計、建設、試運転、運転、廃止措置など、ライフサイクル全体にわたる安全規制を具体化。設計段階では安全解析や設計審査、建設段階では品質保証や検査、試運転・運転段階では設備の性能確認や運転管理など、各段階で満たすべき安全要件を定める。また、原子力施設の立地、放射線防護、緊急時対応、放射性廃棄物管理、使用済み燃料管理、廃止措置、核セキュリティなども規制対象。AERBには、検査や試験・製造施設への立ち入り、必要に応じた是正措置を行う権限を付与し、施設の安全確保を継続的に監督する枠組みを整備する。





