原子力産業新聞

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特重施設設置期限見直し 起算日変更へ

08 Jun 2026

深澤伊弦

ⓒ原子力規制委員会

原子力規制委員会は6月4日、特定重大事故等対処施設(特重施設)および所内常設直流電源設備(3系統目)の設置期限に関する規則改正案を公表。パブリックコメントの募集を開始した。

特重施設は、2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故後に導入された新規制基準に基づき整備が求められている施設で、航空機衝突やテロ攻撃などによって原子炉の制御機能が失われた場合でも、炉心損傷や放射性物質の大量放出を防ぐためのバックアップ機能を担う。

現行制度では、特重施設などの設置期限は、本体施設の「設計及び工事の計画認可(設工認)」取得日から5年以内とされている。しかし、実際には設工認取得から運転開始までに長期間を要するケースが多く、規制委によると5年以内の完成が困難となる事例が相次いでいる。

改正案では、この5年間の経過措置期間の起算点を、現行の設工認認可日から「使用前確認日」に変更する。規制委は、5年間という猶予期間そのものは維持しつつ、実際の運転開始時期に合わせた制度へ見直すとしている。

安全面について規制委は、使用前確認が行われる時点では原子炉内の使用済み燃料が十分に冷却されており、特重施設が必要となるような事態が発生する可能性は低いと説明。現行制度と比較しても安全上の大きな差異はないとしている。

今回の改正案は、現時点で経過措置期間が満了していない実用炉が対象となる。このため、すでに期限を迎えている柏崎刈羽7号機や東海第二は対象外となる。一方、大間、島根3号機、東北・東通1号機など建設中のプラントについては、施設全体の使用前確認日が起算点となる。

規制委は4月、現在経過措置期間中にある女川2号機と島根2号機を有する、東北電力と中国電力からヒアリングを行った。両社は、制度改正が行われた場合でも特重施設の早期完成に向けて取り組む方針を示しているという。

パブリックコメントはwebか郵送で受け付けており、募集期間は7月3日まで。

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