規制委 検査官の振る舞いに対するガイドライン作成と事業者の相談窓口設置へ
08 Jul 2026
原子力規制委員会(規制委)は6月26日開催の検査制度に関する意見交換会合で、発電所などで規制検査を行う検査官の振る舞いに関する相談窓口を設置するとともに、検査官に求められる振る舞いをガイドラインに明文化する方針を示した。
規制委は今年2月に川内原子力発電所所長らとの面談を行った際に、過去の検査官の恫喝ともとれる言い方や、技術的な根拠を示さない振る舞いなどを認め、謝罪していた。
相談窓口は原子力規制庁検査監督総括課内に設置予定で、メールで相談を受け付ける。相談を受けた後、検査官や事業者に対する情報収集が行われ、事業者が相談を行ったことに対して報復と受け取られかねない対応を行わないよう、当該検査官にも指導が行われるという。その後、特定された事実に基づいて検査官に対して指導が行われ、改善が見られない場合は配置換えや職務転換などの措置も行われる見込み。
さらに、検査官に求められる振る舞いが規制委の検査運用ガイドに記載される。「検査官に求められる振る舞い」という事項が新設され、「事実に基づく独立した技術的判断」と「相互尊重」を全体の方針とし、①事実に基づく独立した技術的判断、②客観性を疑われる可能性のある行為の禁止、③事業者の保安活動への配慮、④事業者との対等なコミュニケーション――の4項目を記載予定。具体的には、検査官の業務は確認した事実関係に基づく法令等への適合の可否であり、法令等への適合の方法を考えるのは検査官の仕事ではないことや、発電所内中央制御室での運転員の業務を妨げないような行動を心掛けること、「最低な」などの極端な形容詞を使って事業者のパフォーマンスを述べないこと、明示的にも暗示的にも事業者に高圧的に接しないことなどが盛り込まれている。
同会合では規制委の対応を歓迎する声が多く上がった一方、「良い取組みだが、検査官を委縮させることは避けるべき」といった意見や、米原子力規制委員会(NRC)が発行した、NRC職員の振る舞いや意思疎通に関する資料である「OEDO(Office of Executive Director for Operations) Procedure-0235」を引き合いに出して、「今回の案では検査官の振る舞いについて否定的な表現をしているが、肯定的な表現とすべきではないか」との意見も出た。




