米WE サウスカロライナ大学と原子力人材育成で提携
13 Oct 2026
米ウェスチングハウス(WE)社は9月29日、サウスカロライナ大学(USC)と米国におけるWE社製AP1000の大規模展開を支える人材育成で提携する覚書(MOU)を締結した。USCが計画している「原子力イノベーションセンター(Nuclear Innovation Center)」で、原子力発電所の運転だけでなく、設計、建設、保守など、幅広い職種の人材育成をめざす。
同センターを計画するUSC工学・コンピューティング学部のH. ハジ=ハリリ学部長は、「教育・研究における当大学の強みをWE社の産業ノウハウと融合させ、州内の教育機関、産業界、政府機関のパートナーとも協力し、実践的な学習と人材育成の機会を拡大、学生や専門家が原子力分野でのキャリアに備えられるようにする」と述べた。
両者は今後、原子力発電所の大規模な新規建設に必要な幅広い職種の人材を育成する、業界初となる原子力研修センターの設立を進める。具体的には、①運転員や学生が実際のAP1000に近い環境で訓練できるデジタルシミュレーターや模擬制御室、②技能・建設・保守作業を実践的に学び、デジタル作業手順、ウェアラブル機器、AR・VR(拡張現実・仮想現実)、AIなどを建設現場で活用するための技術開発を行う訓練施設、③機械、電気、産業、土木工学の学生を対象に、原子力分野での就業に必要な知識・技能を習得するための認定プログラム――を共同で検討していく。
米エネルギー省(DOE)も、今後の大規模な新規建設を支える産学連携による人材基盤と国内サプライチェーンの強化を重要視し、今回の提携をその一環と位置付けている。
WE社はサウスカロライナ州内で50年以上活動し、コロンビア燃料製造工場や新規プラントの導入、エンジニアリング、定期点検・保守サービスなどで、2,200人以上を雇用している。USCはこれら既存の産業基盤に大学の教育・研究機能を組合わせ、州内の人材、技術、サプライチェーン、イノベーションを一体化した「原子力エコシステム」を形成し、サウスカロライナ州の原子力および技術主導型の競争力を強化していきたい考え。





