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英国政府、ホライズン社の新設計画に対するDCO発給の可否判断を4月末まで再延期

07 Jan 2021

ウィルヴァ・ニューウィッド発電所の完成予想図
©日立製作所

日立製作所が昨年9月に撤退表明した英国ウェールズ地方における新規原子力発電所建設プロジェクトについて、英国政府のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は昨年12月31日、日立の英国子会社からの要請により「開発合意書(DCO)」発給の可否判断期限をさらに繰り延べ、4月30日とする考えを明らかにした。

DCOは、国家的重要度の高いインフラ設備の建設・操業プロジェクトに対し取得が義務付けられている主要認可。ウェールズ地方アングルシー島に英国版ABWRを2基建設するという「ウィルヴァ・ニューウィッド計画」については、デベロッパーで日立の100%子会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社が2018年6月、審査の実施機関である計画審査庁(PI)にDCO申請書を提出した。PIは当該計画が英国政府の要件を満たしているか審査した上で、PIとしての見解をBEISに勧告し、最終的に、BEIS大臣がDCOの発給可否を判断することになっている。

ホライズン社のD.ホーソーンCEOは、日立が撤退を表明した同じ9月に複数の書簡をBEIS宛てに送付し、判断期限の3か月延期を要請。BEIS大臣はこれを受け入れ、12月末まで先送りするとしていた。

今回、ホーソーンCEOは昨年12月18日付けで再びBEISに書簡を送り、判断期限をさらに延期して今年3月末まで、あるいはBEIS大臣が適切と考える時期まで遅らせることを正式要請したもの。

それによると、同社は前回の要請時と同様、ウィルヴァ・ニューウィッド計画に関心を持つ複数の第三者と協議を続けており、同計画の先行きは希望の持てる明るい見通しになりつつある。英国政府は昨年、2050年までに英国内の温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロとするための重要施策「緑の産業革命に向けた10ポイント計画」や「国家インフラ戦略」を公表したが、これらの政策のなかで新規の原子力発電所が果たす役割は明らかであり、短期間でも時間的猶予をさらに得て第三者との協議に明確な結論を出したいとしている。

これに対し、BEISのA.シャルマ大臣は12月末日付けの回答書簡で、「あなたの要請を検討した結果、DCOの発給について判断する制定法上の期限を、4月30日に設定し直すことが適切と判断した」と表明。新たな期限を大臣声明として書面化し、2008年の計画法に従って出来るだけ早急に議会の上下両院に提示するとした。ただし、大臣としての最終判断を4月30日までに下すには十分な検討期間が必要なことから、その後の進展状況の最新情報は3月31日までに提供しなければならないと言明している。

(参照資料:英国政府ホライズン社の書簡、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの1月4日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

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