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米国で建設中のボーグル4号機でフラッシングを開始

29 Jan 2021

©Georgia Power

米国のジョージア・パワー社は1月25日、同国で約30年ぶりの新設計画であるA.W.ボーグル原子力発電所3、4号機(各110万kWのPWR)の建設工事で、4号機のフラッシングおよび各種試験を開始したと発表した。

この工程では、システムの配管から原子炉容器や原子炉冷却系に水を通して洗浄と試験を行い、機器や配管の健全性を確認。プラントの安全な起動を担保する重要ステップの一つであり、今後数か月を費やす予定である。作業はまず、使用済燃料プールの冷却系などから始まり、原子炉冷却系や受動的炉心冷却系、残留熱除去系に進展。4号機ではこれ以降、起動と送電の開始に向けて広範な試験が行われる。

ボーグル3、4号機は米国で初めてウエスチングハウス(WH)社製のAP1000設計を採用し、それぞれ2013年の3月と11月に建設工事が始まった。4号機では2020年初頭、格納容器に上蓋を設置しており、同年12月にはAP1000設計に特徴的な構造である「遮へい建屋」(格納容器の外側)で、重さ200万ポンド(約907トン)の丸天井を据え付けた(=写真)。

またその数日前には、3号機用の初装荷燃料が建設サイトに到着し、現在燃料装荷に先立ち温態機能試験の準備中。試験の実施に際して必要になる復水器の真空試験も、タービン系で完了している。両炉ではこのほか、3号機で緊急事象の発生を想定した対応訓練を行った。ジョージア・パワー社によれば、参加チームは周辺住民の安全と健康を効率的かつ効果的に防護する能力を実証した。

建設サイトでは2020年4月以降、新型コロナウイルスによる感染の影響を軽減するため、労働力を約20%削減する方針を取っている。約9,000人だった作業員の数を約7,000人に減らしたが、ジョージア・パワー社は建設プロジェクトの総資本費や、両炉の現行目標の完成日程である2021年11月と2022年11月に影響が及ぶことはないと強調。両炉が完成した後は、約800人分の雇用が創出されると表明している。

(参照資料:ジョージア・パワー社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)

 

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