韓国 SMR搭載浮体式プラントで設計認証
23 Dec 2025
韓国のサムスン重工業(SHI)は12月15日、米国船級協会(ABS)から小型モジュール炉(SMR)「SMART100」を2基搭載した浮体式原子力発電プラットフォーム(Floating SMR: FSMR)の基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。
SMART100は韓国原子力研究院(KAERI)、韓国水力・原子力(KHNP)、サウジアラビアのアブドラ国王原子力・再生可能エネルギー都市公団 (K.A.CARE)が共同開発する小型モジュール炉(SMR)の一体型PWR。2024年9月に韓国原子力安全委員会(NSSC)から標準設計承認(SDA)を取得した。AiPは、新造船の設計や技術を審査し、国際規制や安全基準に適合すると評価するプロセスであり、実際の船舶開発の第一歩。ABSは船舶の安全基準を制定し、技術的妥当性を認証する国際的な船級機関である。今年9月にはサムスン重工業とKAERIが共同で開発した熔融塩炉(MSR)を搭載したLNG運搬船がABSからAiPを取得している。
SMART100は一体型PWRであり、2012年にSDAを取得したSMART(System-integrated Modular Advanced Reactor)の出力を増強(熱出力33万kW→36.5万kW、電気出力10万kW→11万kW)した改良版。SHIが開発するFSMRは、原子炉と発電設備の配置に区画設計方式を適用したのが特徴で、SMRが配置された区画だけ設計を変更することで、多様な種類のSMRの搭載が可能。KAERIはSMART100を陸上用途から洋上用途へ転用した。





